NBCgamesブログ

ゲーム脳で生きる  ボードゲーム製作者の日常

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ボードゲームをなぜ作るのか

こんにちは!今日はtwitterボードゲーム界隈で少し話題になっていた、自分で面白くないと思ってるものを世に出すな問題について話したいと思います。   twitterでも少し書きましたが、結論としては双方の言い分も理解できる。僕個人としては自由にやっていいんじゃないかな?と思います。

 僕たちNBCgamesの活動が始まったきっかけはとても軽いものでした笑 昨年のゲムマ大阪に友人と行って、安易におれたちもこれ来年出ようぜ!!ってノリで始まったものなので、、、あまり偉そうなことは言えません。ただ一つ言えるのは面白さを求めずにゲームを作ることはないんじゃないかな?ってことです!  iungo製作に至るまでにも、実は3つくらいゲームを試作して熱い議論(途中でケンカになりました笑)を経て全てボツにし、iungoでゲムマ大阪に挑もう!となったのです。

 終わったケンカなので、お名前は出しませんが、最初の面白くなくても出したいから出すでいいんじゃない?って意見には僕も一部賛成です。ほんとはこんなシステムも盛り込んで、UIを使いやすくコンポーネントもこれを盛り込んでって感じで最初は夢が膨らむものです。

 ただ、この世界感のゲームのイラストは僕では描けなかったり、イラストレーターに外注に出す予算もなかったり、UI重視でいくとコンポーネントに予算がかかり過ぎて、大赤字になる見積になったり、実際かなり妥協した部分もありました。

 ある程度製品を作るために、最低ロットが100個くらいなんじゃないかなーと思います。50個作るのと100個作るのと原価があんまり変わらないからです。小ロットっていうのは未経験者には分からない、製作者側の1つの課題なんだと思います。10万~20万くらい製作費に突っ込むので、作りたいゲームの理想と実際に作れるゲームの現実との間にギャップが生まれます。

 このギャップの部分を面白くないって表現したんじゃないかなーと想像しています。この妥協の部分はとても大事でボードゲーム製作者さんたちはとても葛藤して選択してきた部分だと思います。

 完成品じゃないもの世に出すなっていうのは、正直暴言だなって思いました。実際、ビデオゲームなんか今はほぼ完成してない状態で出してるしね。その代わりアップデートっていう発売後の製作スタッフの大変さは計り知れないです。そういう意味ではボードゲームってスーファミとかプレステ、セガサターンあたりのソフトと似てるよね!発売した状態の内容一発勝負って感じで!!

 お金も労力もいっぱいかけてゲームは作られているので、本心から作った人が「これクソげーなんすよ」って言って売るのは正直売れなきゃいいと思います笑 この点に関しては、噛みついた側の意見に賛同できる。でも一生懸命趣味でも作ったゲームとか作品をそんな風に思うやつはいないんじゃないかな?そんな風に思ってたら、ここまでお金も労力もかけられないでしょ。

 元の発言の人が言いたかったのはマーケットの話だと思うんだよ。同人ボードゲームって呼ばれてて(ほんとは二次創作じゃないんだけど)、他の同人文化とは異質だよなーって話。前述の通り、同人ボードゲーム市場って最低ロットが100個くらいのコストをかけている人が多いと思うんだよ。

 必然的に趣味の同人市場扱いなのに商業的になるんですよね。もちろん在庫10個だけ用意して参加するサークルもいると思うよ!ただ、コミケとかBL系の同人市場ってそもそも小ロットでやってるんです。友人もボーイフレンド仮のイベントに自作グッズ販売してたり、ボードゲームと違ってほんとに趣味の範囲で参加するものが多いイメージ。

 この点がボードゲームとその他の同人イベントの大きく違う点。さらにゲームマーケットでは小ロットに対するお客さん側の声もあるわけ。すぐに売り切れてしまって買えないから、なんとかしてくれ的な、、、ヒットすると100個なんて一瞬で売れてしまう環境だからこんな声も上がってくるんだよね。一部では小ロットに対する声もあるけど、製作側は趣味でやってるのに数十万の在庫リスクなんて抱えられないし、そもそも出展側と来客側の意見にギャップが生まれてるんです。そんな空気が少なからずあるから、「面白くなくても出たいから出す」でもいいんじゃない?って意見なんだと思います。これについては僕も賛成です。

 年々出展数も増えて、質も量も増えてきてるから買う側も目が肥えてきちゃってるんだろうな。僕も買う側の意見すごくわかりますよ!!子供のころお年玉握りしめて、スーファミやプレステの中古ソフトをめちゃくちゃ時間をかけて吟味して買ってたんだから笑

 当時そこまでゲームのレビューもネットでなかったから、それこそテレビCMとパッケージの裏側の情報だけが頼りで、、、そんなところもボードゲームとすごく似てるよね。パッケージの良さに引っかかってクソゲーつかまされた時には「おれのお年玉あああああ!!!!」って激怒してたもん笑

 そんなところも含めてボードゲームを楽しむってことなんじゃないかなって思います。子供のころのあのキラキラした思い出が蘇るみたいで、僕は好きですけどね!買ってみて面白くなくても、友達とわいわい「これクソゲー過ぎワロタwww」って感じで遊んでますからね笑

 だから、クソゲーは売るなとか、クソゲーを友達が買ったらそれに付き合わされる身にもなれとか、そんなトゲトゲしたことはやめようぜ!笑 そこまでのプレッシャーがかかっちゃうと同人ボードゲーム市場は伸びないよ?せっかく同じボードゲームが好きなのにもったいない。  いっそのことクソゲーオブザイヤーのボードゲーム版でもやる?笑 かなり不名誉な賞だけど、1周回って面白いんじゃない?本家のKOTYは僕は大好きやで。

 ボードゲームカフェをやってたり、ボードゲーム会を開いたり、ボードゲームを仕事にしている人から「ゴミは売るな」とか、「友人がクソゲー買ってそれに付き合わされる身にもなれ」みたいな言葉が出てきたのはとても残念でしたね。そういう人やお店やボドゲ会とはお付き合いできないなーって思っちゃいました。  

 長々と語りましたが、作る側も気楽に行こう!買う側もクソゲーつかんでもそれも含んでゲムマを楽しもう!お互いが変なプレッシャーを掛け合ってるのが悪いんだよ。気楽に楽しもうぜ?ボードゲームってそもそも娯楽でしょ?  トゲトゲした言葉を使うのはお互い気を遣おうね?僕はそこまで志が高くないけどそんなノリでゲームマーケットに参加したいです!!クソゲーつかんじゃったら、ほんとにKOTYやります!てか、誰か一緒にクソゲーオブザイヤーやりません?協力者募集します!!笑

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