NBCgamesブログ

ゲーム脳で生きる  ボードゲーム製作者の日常

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ボードゲーム製作の話(iungo) その2

こんにちは!すこし久々に記事を書きます。

緊急事態宣言解除されたねー。色々大変でした。

ゲムマ秋は試遊スペースなしでの開催みたいですね!

まだ完全復活とまではいかないけど、創作活動をされている人たちは負けずに頑張って欲しいです!!

我々は拠点が関西なので、来年のゲムマ大阪を目指して頑張りますよ!

なんかやり切った感はあるけど、まだ初出展を遂げてないんだよな笑

これからiungoの広報活動だけじゃもたないので、なんか面白いことができたらなと色々考えています。

いっそ新作の方に取り掛かってもいいかなーとか。

前置きが長かったですが、今回もiungo製作の実体験を書こうと思います。

前回はメンバー構成の話だったので、今回は原価のお話!

企業でも何でもないので、原価とかもろもろ全部公開しちゃうよ

これを参考にして、新規参入者が出てきてくれると嬉しいな!

それでは参ります!

iungoは価格2,000円での販売をしていました。 これはメンバーの意向でなるべくお手頃価格でいろんな人に遊んで欲しい!ということで、この価格設定となりました。

ちなみに製作当初は1,500円での販売を目指していました。

原価率がいくらだったかというと55%です。

製作ロットは100個なので、原価110,000円。販売価格2,000円に対して粗利が90,000円。

粗利率45%というと商売では業種によりますが結構優秀だと思います。

他のサークルさんの話を聞くと、原価率70~80%くらいが多いのかな

中には100%とか赤字の作品もあるみたいです。

この辺は営利主義であるとか、布教を目的としている等、各々の製作目的で原価率の設定は変わります。

僕たちの場合初出展で100個製作することになり、次回の活動が持続できるような予算設定を行いました。

初参戦では完売は難しいので、ロスが出ることを想定しています。

赤字を抱えすぎると次回以降の活動ができなくなるからね。

当たり前ですが原価はコンポーネントに依存します。

iungoの場合、単語カードが100枚、ミープル6個、ダイス1個、説明書、プレイシート、外箱という内容物です。

クトゥルフ系のフィギュア付きゲームが何万もするのはそういうことです。

安価なゲームを作ろうと思うと、カード枚数の少ないカードゲームがコスパは最高だと思います。

人狼なんかはめちゃくちゃ原価率低いよ。特にあれだけ流行って大量生産できると一個300円くらいじゃないかな?利益率で行くと完全に金のなる木です。

初めてゲームを製作する人は予算をある程度決めてから始めた方がいいと思います。

iungoの場合は11万円の原価だけじゃなくて、プレゼント企画用の商品とか、送料とか、ゲムマの出展料とか、ポスターとか、チラシとか、、、etc

とにかくいっぱいお金がかかります!!

うちのサークルの場合、出費は極限まで抑えて活動していたので、製作費とその他の経費の合計が15万くらいでした。

他サークルさんと比較しても総費用は抑えられた自身はあります!笑

製作費で努力したのは、イラストを自前でやったこと。

コンポーネントの工夫をしたこと。

コンポーネントの加工を一部自前でやったこと。

この3つが原価率を大きく下げることができた要因です。

経験者の方からすると至極当たり前のことを書いています。

おそらくイラスト料で3~5万円は浮いている。

コンポーネントも全部外注で、工夫をしていなかったらプラス10万くらいしてたので、当初の見積もりから半分以上削減してることになります。

自作ゲームの大きな壁は小ロット生産です。

上記の値段で100個作っても、50個作っても実はそんなに価格の差はなく

2~3万程度安くなるだけなんです。

小ロットというのは、業者にとって一番利益がなくてやりたくない仕事なので、それなりに労力に見合う価格になってしまいます。

経験から言うと、どの業者も最低ロットは100個って感じでした。

作るゲーム内容によっては工夫をすれば50個を半額で作ることもできると思います。

原価は工夫次第でかなり抑えることができます!

あとは自分が作りたい理想像に対して妥協ができるか、

ゲームのシステム面を改善してコンポーネントの量を抑えるか、

ゲームデザイナーと原価率との果てしない戦いの末できあがったのが

ゲムマのブースに並べられている新作ゲーム達なんです。

ゲムマに出展して利益を出すっていうのはなかなか難しいんですよね。

実績のない初出展の無名サークルだとなおさら。

この「工夫」ってところがかなり重要で、しんどくもあり楽しい作業なんです。

プレイヤー目線で使いやすく、分かりやすいコンポーネントとシステムの構築

かつ、コンポーネント量をできるだけ少なくデザインをして原価を抑える。

僕はiungoに関してはルールの構築はしていないので、できるだけ安価ですっきりしたデザインで販売できるように頭を使ったことがとても楽しかったです。

長くなってきたので、今回はここまで。

今日はざっくりした原価のお話をしました。

大体これくらいのお金がかかるんだなってことがイメージできたら幸いです。

次回は具体的にiungoを製作する中で、どんな工夫をしてコンポーネントにかかるお金を抑えていったかを話したいと思います。

来年のゲムマ大阪初出展を目指すなら今からでもまだまだ間に合いますよ!

新規参入者をお待ちしております!笑